丸吉ロジの挑戦: モーダルシフトで物流業界に革新を
北海道北広島市に本社を構える「丸吉ロジ株式会社」は、物流業界においてトランスポート方法の大きな転換を図ろうとしています。2025年5月より、モーダルシフトの導入を開始し、従来の陸路輸送に船舶輸送を組み合わせることで3つの主要な課題の解決を目指しています。
モーダルシフトの概要
モーダルシフトは、陸路と船舶の輸送手段を組み合わせることで、効率的な物流を実現する仕組みです。丸吉ロジは、中央鋼材と連携し、千葉県の浦安鉄鋼センターと宮城県の岩沼鉄鋼センター間で船舶輸送を導入。これにより、ドライバー一人当たりの年間運転時間を約340時間削減し、同時にCO₂排出量を年間347トン、率にして61%の削減を見込んでいます。
この取り組みは、物流業界が直面している深刻なドライバー不足や環境負荷の緩和に貢献することが期待されています。
2024年問題への対応
物流業界は「2024年問題」と呼ばれる労働時間規制強化やドライバー不足などの多くの課題に直面しています。国土交通省の試算によれば、適切な対策が講じられなければ2030年には国内の輸送能力が34%不足する可能性があると言われています。このような危機を乗り越えるため、丸吉ロジは積極的にモーダルシフトに取り組むことで持続可能な物流の実現に向けて価値ある解決策を提供しています。
代表取締役の吉谷隆昭社長は「物流は私たちの日常や経済活動を支える重要なインフラです。私たちにはその持続可能性を守る責任があります」と強い意志を表明しています。
次世代型インフラへの道
As NIPPONの代表である深井宣光氏は「モーダルシフトの実現は、気候危機と人材危機に同時に挑む挑戦であり、単なる輸送手段の変更ではなく、次世代型インフラの構築に向けた大きな一歩」と称賛します。
今後、丸吉ロジの取り組みは、環境に対する配慮だけでなく、社会的な責任や経済的な持続可能性の観点からも注目を集めることでしょう。新しい経営モデルとして業界や他の分野にも良い影響を与えることが期待されます。
最後に
持続可能な物流を実現するための丸吉ロジの取り組みは、ただの改善策ではありません。まさに社会を支える新しい価値を創造するための挑戦なのです。私たちの生活と経済を支える物流が、如何に進化していくのか、その行く先を見守っていきましょう。