東京ゲームショウ2025で静岡市の魅力を発信
2025年9月、幕張メッセで行われた東京ゲームショウ2025の静岡市ブースにて、ヒューマンアカデミーによる「デジタル人材のための静岡PRトークショー」が開催されました。このイベントは、静岡市と総合学園ヒューマンアカデミーが締結した「デジタルを活用した人づくり及び新たな産業の集積に関する連携協定」の一環として行われました。
静岡市の現状と課題
静岡市は、2005年に政令指定都市となりましたが、近年は人口減少が続き、2050年には50万人を切るとの予測もあります。特にデジタル関連の大学や専門スクールが多く存在する静岡市では、約4割の学生が卒業後に都市部へと流出してしまいます。このような背景を受け、静岡市では地元での就職を希望する若者が多いにもかかわらず、選択肢が限られているという矛盾が生じています。
トークショーの内容
トークショーでは、地元企業や教育機関から集まった講師陣が、「クリエイティブ人材が静岡で学び、働き、暮らすこと」をテーマに議論を交わしました。また、モデレーターにはCGWORLD編集長の池田大樹氏が登壇し、実際に地元で働くクリエイターや教育者が静岡の魅力を直接発信しました。
地元のリアルな声
講師の一人、ヒューマンアカデミー静岡校の時田講師は、「静岡の学生は9割以上が地元で働きたい意向を持っているが、選択肢が無いために都会へ行かざるを得ない」と説明しました。静岡がクリエイティブな人材の定着を促進するためには、教育と地域の連携が欠かせないと強調しました。
移住クリエイターの体験談
また、移住してきたクリエイターからは、「静岡は海も山も近く、生活費が東京に比べて抑えられるため、仕事の効率も上がる」と語られ、多くの人にとって「ちょうどいい暮らし」が実現できることが紹介されました。さらに、静岡ならではの文化として、給食に出る「お茶」のエピソードや、地域の穏やかな人々の魅力についても話題が振られました。
教育と地域の未来づくり
トークショーの終盤では、「地域と連携して新たなビジネスを創出する人材の育成を期待したい」との意見も出され、教育機関、行政、企業の三者が協力した静岡モデルの重要性が再認識されました。ヒューマンアカデミーでは、教育事業40年の実績を生かし、デジタル人材の育成や産業創出を推進していく方針です。
ヒューマンアカデミーの取り組み
ヒューマンアカデミー静岡校では、ゲームプログラマーやCGデザイナーを目指すカレッジを運営し、地域の企業との連携を深めています。業界最先端の教育を取り入れ、学生が地元で活躍できる環境を整えることで、静岡市のデジタル産業の基盤を作り上げていく道を模索しています。
今後も静岡市のクリエイティブ産業の振興を目指し、教育を通じた地域活性化に寄与していく姿勢を示しています。