いなかんごプロジェクト
2025-05-12 10:48:51

訪問看護で在宅医療を支える「いなかんご」プロジェクトの挑戦

訪問看護で在宅医療を支える「いなかんご」プロジェクトの挑戦



5月12日は看護の日。この日にちなんで、三重県伊賀市の医療過疎地で展開されている「いなかんご」プロジェクトについてご紹介します。日本の高齢化が進む中、特に医療資源が乏しい地域では、高齢者が住み慣れた場所で最期を迎えることが難しい現実があります。このプロジェクトは、訪問看護を通じてその現実を変えることを目指しています。

医療過疎地に夢を



高齢化率が67.6%に達する大山田地域。この地域は、高齢者が病気になると遠方の病院に入院し、最期を迎えなければならないという厳しい状況にあります。しかし、2024年1月、「ななーる訪問看護ステーション」がこの地にオープンしました。このステーションは、「訪問看護でのどかな田舎の暮らしをまもる」という理念のもと、地域に根ざした医療を提供しています。

開業当初は、地域の人々から「よそ者」として警戒されていましたが、地元出身の看護師を採用し、地域のイベントに参加することで少しずつ信頼関係を築いていきました。また、「村の保健室」や「認知症カフェ」といった活動を通じて、地域全体の健康を支える取り組みも行っています。

ICTを駆使した新しい訪問看護



このプロジェクトの特徴は、ICT(情報通信技術)を活用した遠隔サポート体制にあります。現地の訪問看護師は、複数のICTツールを使用して効率的に情報を共有し、業務を管理しています。訪問看護専用電子カルテ「iBow」を利用することで、患者情報をリアルタイムで把握し、医療サービスの向上を実現しています。

このシステムにより、スタッフの孤立感を軽減し、質の高いケアを提供する環境が整っています。特に、遠方の医師との連携を深めることで、地域のニーズに応じた医療が可能となっています。

地域包括ケアシステムの実現へ



「いなかんご」プロジェクトは、地域の健康を守るという使命を胸に、地域包括ケアシステムの実現を目指しています。今後は、大山田地域で蓄積したノウハウをもとに、他の医療過疎地への展開を図り、持続可能な運営体制の構築が求められています。訪問看護の役割はますます重要になっており、地域における人材循環モデルやICT活用による業務効率化を進めることで、地方の医療問題解決に貢献していきます。

結論



「いなかんご」プロジェクトは、ただの医療サービス提供者ではありません。地域の人々と心を通わせ、信頼関係を深化させ、「生きるを活きるに導く看護」を実践しています。このプロジェクトが示すのは、医療過疎地でも住み慣れた地域で生き生きと暮らせる環境を作ることができるという希望です。これからも、地域包括ケアの理念に基づき、すべての人が安心して暮らせる社会の実現を目指して挑戦を続けていきます。


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